「ある立場(役職など)に就いた時に初めて見えてくる風景がある。機会があるなら、それを見てみたほうがいい」
10年以上前に、尊敬する人生の先輩から、何気ない雑談の中で言われた一言である。
なぜだか、その言葉が鮮烈に記憶に残っている。
そして、日々、仕事の時間も、プライベートの時間も、その言葉の意味を、「なるほど、たしかに、そうだなあ」と実感し、噛みしめながら過ごしている。
登山に例えたら、こんな感じかもしれない。
裾野にいるときには見えなかった風景が、中腹まで登ると見える。
さらに、中腹にいるときには見えなかった風景が、頂上まで登ると見える。
私たちは、頂上に登るとどんな風景が見えるかについて、頂上に登った人から写真や言葉で教えてもらうことはできる。
けれど、当たり前かもしれないが、頂上から見える風景は、頂上に登った人だけが見ることができる。
例えば、仕事の場面で言えば、「経営者になったときに初めて見える風景」というものがきっとあるでしょう。
それは、経営者になったことがない私には見えない。
けれど、経営者になったことがない私にも、どうやら「経営者にならなければ見えない風景がある」ということだけはわかる。
もちろん、経営者じゃなくて、監督でも、キャプテンでも、部長でも課長でも、何を代入しても良い。
どんな立場にいても、「◯◯になったときに初めて見える風景」がある、ということだけは忘れずにいたいと思う。
こうして文章にすると、あまりにも当たり前のことに聞こえるかもしれないが、私自身も含めて、仕事をしているとき、非常に多くの人が、このことを忘れているか、あるいは、このことに気づいていないのではないか。
つまり、いま自分の目の前に見えている風景が絶対的なものだと思い過ぎてはいないか。
そう感じたので、備忘録として書き残してみた。










